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注目記事 (2004/4/20)

Opinions:
 
「人質事件は二つの命題の均衡点を求める作業」
白石 隆 (京都大学教授)
  
白石氏は、今回の人質事件は、二分されていた国民の意見の間でどのような均衡点を求めて行くかの作業であった、と指摘する。今回の事件を巡っては、自衛隊のイラク派遣の是非に結びつけた議論が多く行われた。しかし、人質事件は必ずしも自衛隊派遣の議論と直接の関係は無い。これは、他の地域で他の要求を携えた人質事件が発生し得ることを考えれば明らかであり、国民は今回「テロに屈しない」かつ「人質の救済に全力を尽くす」という二つの命題を政府に課したのである。また、武力に頼るというオプションが無い日本では、米国のように、犯人との交渉を拒否し、直ちに特殊部隊を送るというオプションは無く、従って、犯人と交渉を行うと言うのが唯一の解決へ向けての手法である。今回は幸い人質は無事解放されたが、今後も各地で同様な事件が発生する可能性がある。政府としては、テロに屈しないという国際規範と人質の安全第一という国内社会の要請のバランスを追求して行かなければならない、と白石氏は主張する。
英語の原文: " Hostage crisis a matter of reconciling 2 norms"
http://www.glocom.org/opinions/essays/20040420_shiraishi_hostage/
 
Debates:
 
「日本の国際的立場に再考を促す人質事件」 
ウェストン・コニシ (マンスフィールド財団主任研究員)
  
コニシ氏は、今回の人質事件への対応は、日本の今後の針路に影響を及ぼすと指摘する。事件後の日本国内の反応には、そもそも問題があったイラクの自衛隊を、これを機会に撤退させようというもの、また、経緯はともあれ、気の毒な人質を救うためには先方の言うことを聞く、即ち自衛隊を撤退させようという動きが強かった。一方で、人質にどのようなことが起きても国の方針は変えるべきではない、という考え方が、日本では今回初めて公にされ、意見の主流の一つとして認知されたことは興味深い。何れの道も険しいが、日本が何れを選択するのか、期限は迫っている、とコニシ氏は指摘する。
英語の原文: "Iraq hostage crises give nation opportunity to review intl role"
http://www.glocom.org/debates/20040419_konishi_iraq/
 
Debates:
 
「『ロスト・イン・トランスレーション』から懸念される日本の特殊性」
福澤善文 (三井物産戦略研究所海外情報室長)
  
福澤氏は、映画「ロスト・イン・トランスレーション」の舞台となった日本が、米国人の眼を通すと改めて異質に見えること、それは恰もかつて米国で流行った「日本異質論」に通ずるのではないかとの印象を受けたことを契機として、改めて、日本は世界から本当に理解されているのだろうかという懸念を表明する。日本が特殊に見られる過程の一つとして、例えば中国からの留学生は、欧米に留学した人たちの方が、日本に留学した人たちより高い地位に付くという現象が見られること、そしてその結果、中国からの日本に対する視線が欧米的になり、日本流というものが理屈に合わないものとなる可能性もあるのではないかと指摘する。何故、日本の大学が欧米の大学に比べて劣後するのかを議論し、優秀な日本人学生の海外への流出、外国人留学生の日本敬遠は避け、ひいては日本を海外から特殊視させる動きを助長してはならない、と福澤氏は主張する。
英語の原文: "Japanese peculiarity depicted in 'Lost in Translation'"
http://www.glocom.org/debates/20040413_fukuzawa_japanese/
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