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注目記事 (2005/2/14)

Opinions:
 
「中国の台頭と、アジアの構図転換」
 河東哲夫 (グローコム・フェロー (4月より早稲田大学客員教授))
  
   筆者は米国、西欧、ソ連、中央アジアに勤務した元外交官。本稿は、昨年11月三度目の訪中で約30名の専門家と懇談して得た印象を米国の友人達に向けて報告する形を取っている。強調されているのは、次の諸点である。
   ○ 中国の発展にもう後戻りはないだろう。共産党はイデオロギーばかりでなく行政そのものを扱う最高機関だが、中国ではその共産党が改革の旗を振ってきたことが、ソ連との命運を分けた。
   ○ 中国沿岸地域では中産階級が増大し、右肩上がりの経済の中、60年代日本のように楽観的で物質主義的な雰囲気が感じられる。あたかも「新しくてもっと大きな日本」が登場しつつあるようだ。
   ○ つまり、日本、中国、韓国社会の文化、雰囲気が再び(しかし以前とは別の形で)似たものになりつつあるということだ。だから、日韓関係が以前に比べ劇的に改善したようなことが、将来の日中関係にも起こりえる。中国における「反日」ムードが喧伝されているが、大衆は外国のことにかまけているより、毎日の仕事に忙殺されている。
   ○ 中国は、アヘン戦争以前の国際的威信を回復する正当な権利を有している。しかし同時に、日本、米国、韓国、ASEAN諸国が当時とは比べものにならない高い地位を有している現実とも折り合わなければならない。
   ○ 米国は、軍事力に依存するのみでは、アジアにおける地位を維持できないだろう。日本との関係は現在その頂点にあるが、その日本においてさえ現在の米国に対する幻滅感が表れつつある。
   ○ 米国は、これからの世界経済の成長を担っていくアジア地域に対し、イラク問題に対するのと同様の関心を向けていく必要がある。
   ○ 中国を本来的にアグレッシブな国と言うことはできない。また、中国は古来、実は多民族国家なのである。しかし中国は、強大な時代には周辺諸国を服属させたばかりか、武力侵入したことも珍しくない。中国はエンゲージすると同時にコンテインしていく必要もある。
   ○ 日本、米国、中国が中心となって東アジアに集団安全保障機構を作ることを中期的目標に置き、右を漸次実現していけば、いずれの大国も暴走することを許されず、アジア地域の安定維持に資するだろう。

英語の原文: "The Chinese Phenomenon and a Realignment in Asia"
http://www.glocom.org/opinions/essays/20050214_kawato_chinese/
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