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注目記事 (2005/9/26)

Opinions:
 
「CSRを果たす企業が『公共』を担う上での重要な役割」
 小林陽太郎 (富士ゼロックス会長・国際大学理事長)
  
   CSRがブームの様相を呈しているが、その議論には誤解が多い。CSRについての誤解の代表的なものとして以下の四つが挙げられる。すなわち、1)欧州で生まれた企業経営の新しい動きである、2)利潤追求よりも、社会貢献、環境配慮、法令順守を促している、3)いや応なく対応しなければならない、社会から企業に課せられた義務である、4)CSRで掲げられた要件はすべて同時に満たされなければならない─というものである。しかしこれらは何れもCSRの真の姿を反映したものではない。
   一方、戦後の日本企業は、本来行政が提供すべき福祉のかなりの部分を肩代わりしてきた。しかし現在、「小さな政府」に向かう行政と「選択と集中」を志向する企業のはざまで、公共サービスの空洞化が進んでいる。今後必要とされる「公共」とは何か、それを誰がどうやって担っていくか。従来とは違った新たな「公共」を打ち立てることが、我々の課題となっている。そのなかで、企業が社会に対して何ができるかを考えることは、企業の存在意義を改めて見直す重要な一歩となる。個々の企業が、自らのスキル、人材、経験などを出し合って協力することで、日本社会は、大きく変わるだろう。

英語の原文: "Importance of CSR for Corporations to Play a "Public" Role"
http://www.glocom.org/opinions/essays/
20050926_kobayashi_importance/
Debates:
 
「制度の瑕疵が小泉氏の圧勝をもたらした」
 グレゴリー・クラーク (国際教養大学副学長)
  
   先の総選挙は当初から小泉氏の有利が伝えられた。「改革」という魔術に情緒的な選挙民が幻惑されたためである。巨大な公的債務を抱え、中国の成長という恩恵に縋りようやく底支えが行われているという経済の現状では、野党が大躍進してもおかしくはなかった。何故野党は人々を覚醒させることが出来なかったのか。
   まず、日本では事実や数字が大衆に受けないと言うことがある。また、民主党自身の、内部に左派を抱えつつ政策の殆どは自民党と同じ、という分裂体質もあげられよう。しかし結局は「サッチャー流」を通り越し「ヒットラー的」とさえ言われる状況が現出した。
   問題の根は前回の改革 - 1993年の選挙制度改革 - にある。二大政党制の成立を展望して導入された小選挙区制は、思想的背景の乏しい日本では期待された効果を生まなかった。
   しかし見通しが全く暗いわけではない。小泉氏は間違った政策でも頑固に推し進める傾向がある一方で、驚く程の柔軟性を示すこともある。強い権力を得た小泉首相が目の覚めるような政策を断行する可能性が無いではない。

英語の原文: "System's Flaws Help Keep Koizumi On Top"
http://www.glocom.org/debates/20050926_clark_system/
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