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注目記事 (2005/10/3)

Opinions:
 
「経済格差是正に向け公正・効率的な労働市場整備を」
 樋口美雄 (慶應義塾大学教授)
  
   日本人の経済格差が広がっている。背景や対応策について改めて考えてみたい。社会にとって、どの程度の所得格差が最適であるかを見極めることは容易でないが、今、正規雇用と非正規雇用の間の企業内・企業間の給与格差の拡大・固定化が起きている。更に、所謂フリーター状態の長期化は晩婚化・少子化にも影響を及ぼす。
   景気回復が本格化すれば、企業も正規雇用を増やすだろう。ただ企業が非正規雇用を増やしてきた背景には、政策の進め方も少なからず影響していると思われる。OECDの調査からも、これまで進められた来た規制緩和が非正規雇用に集中し、法制面で格差が広がっているようにみえる。
   今後、正規雇用と非正規雇用の間でバランスの取れた規制改革や社会保障政策などを実施して階層の固定化を阻止し、だれもがいつからでも意欲と能力を発揮できる公正かつ効率的な労働市場を作っていくことが求められる。

英語の原文: "Economic Disparity in Japanese Society: Fair and Efficient Labor Market is Essential"
http://www.glocom.org/opinions/essays/20051003_higuchi_economic/
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