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注目記事 (2006/7/10)

Debates:
 
「北朝鮮ミサイル:複数の発射、複数の失策」
 ラルフ・コッサ (CSISパシフィック・フォーラム会長)
  
  北朝鮮によるミサイルの連続発射は、同国の武器開発能力を試すのみならず、国際社会全体の政策や態度を試すことになったが、これまでのところ失策ばかりが目立つ。
  まずテポドンの発射自体が失策である。技術的にも失敗だったようであるが、北朝鮮が中国と韓国からの事前の警告を無視したということは、中韓両国による対北朝鮮政策が失敗であったと言えよう。
  今回の発射は政治的な挑発という意味合いが強いが、北朝鮮は国際社会の警告をハッタリであると看做しているのではないか。1998年のテポドン発射の際にも2005年に核兵器開発を宣言したときにも、北朝鮮は国際社会から実質的な反撃を蒙ることは無かった。
  これまでのところ、事前警告を実施に移したのは日本だけである。万景峰号の入稿禁止措置に続き、日本主導により北朝鮮制裁決議案が安保理に提出された。
  今回のミサイル発射が北朝鮮にとって政治的な成功をもたらすことになるか否かは、国際社会、特に六カ国協議メンバーの対応に拠るところが大きい。しかし韓国は昔から半島の問題を安保理に付託する事には反対であったし、中国とロシアは、制裁よりは「外交的解決」を模索したいと言っている。過去には、安保理決議による制裁やその可能性こそが「外交的解決」として機能したこともあったが今回は果たしてどうか。安保理もまた失策を犯すことになるのだろうか。

英語の原文: "DPRK Missile Launches: Multiple Tests, Multiple Failures?"
http://www.glocom.org/debates/20060707_cossa_dprk/
Debates:
 
「北朝鮮に対する共同戦線 - 鍵は中国」
 チャドウィック・スミス (コンサルタント、日本在住)
  
  ミサイル発射に際して北朝鮮にとって最も期待されたシナリオは、国際社会を驚愕させ北朝鮮のミサイル開発を止めるために各国が先を争って援助や協力を申し出る、ということであった。しかしこれは流石に上手く行きそうにない。一方北朝鮮を完全に孤立されるのも、却って核とミサイル開発の自由を与えてしまうことになり得策ではない。中国も今回顔を潰された格好になったが、朝鮮半島の現状維持が同国の権益を守ることになる以上、厳しい対応は出来ない。
  日本は米国の支持を得て直ちに安保理決議案を提出したが、中国・ロシアは制裁に反対している。まさにこのような関係国間の齟齬こそ北朝鮮が狙っているものである。現在、北朝鮮にとって制裁の警告は効かない。それどころか核・ミサイルを巡っての確執はむしろ北朝鮮の政治体制という本質的な問題解決の障害となっている。
  制裁に代えて新しい政策、例えば貿易や経済協力を盛んにすることを検討したらどうか。モノやカネの動きが活発になれば思想や意見もそれに連れて交換されるようになり、歴史的経験でも、これが変革をもたらすことが期待される。ソ連・東欧、そして中国の例をみても、変革は容易ではないが不可避である。

英語の原文: "United Front Against North Korea: China is the Key"
http://www.glocom.org/debates/20060707_smith_united/
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