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注目記事(2009/6/5)

Opinion:
 
「コリア:それは核兵器やミサイルではなく、葬儀を示す」
  スペンサー・キム (パシフィック・センチュリー・インスティテュート創設者)
  
  核実験やミサイル発射など最近の北朝鮮の動きが、ニュースのヘッドラインを賑わせているが、既に進行中の武勇伝においては別の話しに過ぎない。米国にとっては、今週朝鮮半島において、より重要な出来事があった。前韓国大統領の盧武鉉の死と葬儀は、深く憂慮された出来事である。米国にとっては、大きな余波がないかが重要である。
  盧前大統領が2002年に5年の任期のある選挙で勝利を収めたことは、韓国の"体制"にとって衝撃的な出来事であった。彼は貧しい育ちをし、決して大学に行くことなく、悪名高く難しい司法試験に独学で合格した。弁護士として彼は、継続的な軍部独裁政権のもと、多くの裁判で、民主化推進を唱える学生、反体制派や労働組合員を代弁してきた。1987年に韓国に自由選挙が訪れたときに、彼は政界入りした。多くの韓国人の自尊心において、彼に投票しなかった人達でさえ、確立された体制派以外からの収入の低い中産階級の人を選ぶことによって、政治のタブーを打ち破ることが出来たという感情は明白であり、多くのアメリカ人がバラク・オバマ氏を当選させた選挙での感情に匹敵するものであったといえる。
……………………………(中略) ……………………………………………
  多くの韓国人は、盧氏が検察当局の悪習や守られた体制派を改革しようとし、抗争に巻き込まれ、標的にされ、以前に大統領であったという身分に相応しい礼儀正しさ無しに扱われたことを知っている。多くの民衆が彼の葬儀に集まった。それは、検察の判断を改めさせ、今後の検察からの取調べを広く監視していこうという、力強く、おそらく今後も続いていくであろう韓国国民の反応である。
  我々は、李明博政権が、盧氏の遺産を真の意味での"保守的な"価値観、-気遣い、冷静さ、礼儀正しさ-を伴って扱い、過去の国民に対する独裁主義を思い起こされるような方法での反応をしないことを望む。もし盧氏の遺産を誤って扱うことがあるとすれば、米国との緊密で国民的な一体感が、同盟関係に悪影響を与え、盧氏が獲得した同盟関係の支持の拡大は、蝕まれてしまうだろう。
(キム論文の全文については、以下を参照)

英語の原文: Korea: It's Not the Bomb; It's the Funeral
http://www.glocom.org/opinions/essays/20090605_kim_korea/
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