コッサ氏は、先に北京で開催された米朝中三者協議の場で、北朝鮮が米国のケリー次官補にのみささやく形で何を伝え何を要求したのかが明らかで無い点を問題視する。北朝鮮の思惑は、米国からは核保有国との認知を受けることにより攻撃の脅威を軽減すると共に、その他周辺国に対しては事実関係を曖昧にして制裁を免れようというものである。但しこれは危険なゲームであり、これに対応して行くには、関係諸国で政策の整合性を保って行かなければならない。そしてそのためには、北朝鮮の要求内容や自国の政策方針に関する明確な表明を行うことが、米国としては必要である、とコッサ氏は主張する。
英語の原文： "Pyongyang's Dangerous Game"
http://www.glocom.org/opinions/essays/20030519_cossa_pyongyang/

カッツ氏、フリードマン氏および宮尾氏は、それぞれの立場から、資産デフレの問題および株価対策や不動産対策の効果について意見を述べている。なかでも宮尾氏の資産デフレ論と資産市場刺激策に対して、カッツ氏は基本的に反対の立場から、資産デフレ対策より通常の所得減税や消費減税がより有効であると主張する。これに対して、宮尾氏は資産重視の複数均衡モデルと資産デフレ対策を強調し、その立場からカッツ氏やフリードマン氏の所得重視の伝統的な均衡モデルのアプローチを批判する。
英語の原文：
"Comments on Peter Tasker"
http://www.glocom.org/debates/20030519_katz_com/
"The Katz-Miyao Debate #1: Miyao on Katz"
http://www.glocom.org/debates/20030519_miyao1
"The Katz-Miyao Debate #2: Katz on Miyao"
http://www.glocom.org/debates/20030519_katz2
"The Katz-Miyao Debate #3: Miyao on Katz"
http://www.glocom.org/debates/20030519_miyao3
"The Katz-Miyao Debate #4: Katz on Miyao"
http://www.glocom.org/debates/20030519_katz4
"The Katz-Miyao Debate #5: Miyao on Katz"
http://www.glocom.org/debates/20030519_miyao5
"The Katz-Miyao Debate #6: Katz on Miyao"
http://www.glocom.org/debates/20030519_katz6
"Comments on Takahiro Miyao"
http://www.glocom.org/debates/20030519_freedman_com
"The Katz-Miyao Debate #7: Miyao on Katz and Freedman"
http://www.glocom.org/debates/20030519_miyao7

カーティン氏とクラウス氏は対話の中で、日本の警察がオウム真理教の扱いについて少なくとも初期の段階で誤りをおかしたことにより、今回の「パナウェーブ研究所」を名乗るカルトに対しては、比較的迅速に対応しているが、しかしその一方で、まさにそれ故に警察が今回は過剰に反応しているという意見もあり、またさらに現在の政治状況では宗教カルトの取り締まりは政治的に難しい面もある点を指摘している。
英語の原文： "New Religious Cults in Japan: Part Two – The Impact of the Aum Shinrikyo Cult on Dealing with Other Japanese Cults"
http://www.glocom.org/special_topics/social_trends/
20030519_trends_s37/index.html